ニューヨークの美大生です。アメリカと日本のハーフ&バイリンガル。
女子大生がこんなところで?と驚かれそうだけど、私がバイトしているのは、国内外のセレブも大好きなトレンドスポットです。
ブッチャーでバイトしてます。
ブッチャー=butcher は「精肉店」のこと。
私はブルックリンのThe Meat Hookというお店でアルバイトをしています。
「なんで女子大生が肉屋で働くの?」と日本の人には驚かれるかもしれないけれど、こちらでは男女問わずそんなに違和感がありません。
私はお料理が好きだし、命あったものを食事としていただくことについても、自分なりの考えを持っています。生の巨大な肉の塊に触れると、何かの命が自分の命をつなぐという感覚に、なぜかとても落ち着きます。
セレブにも大人気のトレンディスポットでもあります
NYには素敵なブッチャーが何店もあります。特にこのThe Meat Hookは有名。
アメリカだけでなく、世界中のセレブがニューヨークに来るとブルックリンまで足を延ばして、The Meat Hookで買い物をするそうです。
ニューヨーク州の近郊農家から仕入れたグラスフェド・ビーフ(牧草飼育牛肉)を、中間業者を通さずに販売しているので、生産者にも消費者にも優しいブッチャーだと評判です。
もう別店舗に拡張したけれど、キッチン雑貨や料理教室、カフェなども展開していて、「お肉屋さん」というだけでは素敵さが伝わらないくらい。
東京のママが店名からネットで情報を調べたら、「肉と食の東急ハンズ」という説明があったとか。ぴったりの表現で感心!
お店の造りも販売カウンターから作業場がすべて見えるので、お客さんはみんなワクワクした顔をしています。
売れ残ったデリをもらえることも!
とても誠実なビジネスをしているお店のせいか、一緒に働く人たちはみんなとてもいい人たちです。
私のボスもとても親切で、おいしい「まかない」が食べられるだけでなく、夕方バイトのシフトが終わるときに、売れ残りのちょっとしたものをくれることもあります。
今日はなんとグリルしたチキンを丸ごともらいました!うれしくてチキンに頬ずりしながら帰りました。
うちに帰ってチキンをほぐして、サラダやサンドウィッチに使えるようにしよう(ホクホク)、と一日の疲れも吹き飛ぶくらいウキウキで帰宅。
帰り道の空も、私が大好きな色合いで、なんだかいい一日だったなと思えます。
こういう時はケビンがベジタリアンなのがちょっと残念。友達や家族と一緒においしいものを食べて、「おいしいねえ!」って言い合う方が、ひとりでおいしいものを食べるよりもっとおいしく食べられるからです。